厳冬期の硫黄岳

2021年1月6日(水)~7日(木)

参加者6名

行動記録

1月6日

新宿東京アカデミー前AM7時40分→小淵沢インター経由→美濃戸口AM11時5分→ 北沢経由→赤岳鉱泉PM2時40分▲

1月7日

▲AM6時15分→硫黄岳山頂AM8時30分→赤岳鉱泉AM9時45分→テント撤収AM10時30分→美濃戸口PM12時45分→鹿の湯温泉経由→新宿PM5時45分

記録

久しぶりの厳冬期八ヶ岳正月合宿。予報では木曜日午後から猛烈な寒波で全国的に雪が予想されている。東京は晴れて寒くなる。

入山日の水曜日は南風が入り木曜日午後から北西の風に変わるとの気象情報。この時期の八ヶ岳は冬型の天気になると北西の吹き出しの風が八ヶ岳に当たり、諏訪の方は晴れても山全体は雪の降るのが普通である。

アタック日の7日は早朝に出発し昼までにベースキャンプに戻る予定を頭に入れておく。本格的なマイナス10度以上の雪山が3人は初めてである。雪上のテント生活も初めてという事で、幕営技術の講習を兼ねて平日の新宿を後にする。

小淵沢インターを抜け美濃戸口手前のバス終点手前でチェーンを着ける予定であったが道路が乾いておりチェーンなしで駐車場に着いた。共同装備を分けて、久しぶり重いザックに冬山テント泊を実感する。

美濃戸山荘までアイゼンなしで歩いてきたが此処からアイゼン装着する。赤岳鉱泉迄2時間30分かけての歩荷となる。八ヶ岳ブルーの中に横岳大同心が見えると感嘆の声。氷点下5度位の感覚。赤岳鉱泉が見え、重荷からやっと解放される。

アイスキャンデーではアイスクライミングをやっていた。やはり八ヶ岳の寒さは半端でない。

テントの設営場所を探しトイレ前の森林帯にする。雪上テント泊の最初のステップである整地の講習から入る。20分掛けて平らにする事を説明。テントを建て、張り綱の張り方は夏とは全く違う事を説明。皆、手が凍えて来て、寒さが身体に感じ始める。

テントの中に入り荷物の整理をまず始める。夏山と違い荷物が多いのでグチャグチャ。ザックから荷物を全部出してザック本体を平らにする。スタッフバック等に個々の荷物を入れ、端に整理して置きテントの中心場所を炊事用に広く取るように指導。

一方で雪を大きな袋に取り、炊事用の水にする事を指導。初めての体験に目を白黒させる。先輩女性2人がテントの中でテキパキと説明する。山小屋にテントの宿泊代を払いに行きながら、素泊まりするHが手続きする。

テントの中が整理が終わり、5人用テントに6人が入り、雪を溶かして水を作る為にバーナー2台に火が点けられるとテントの中で暖かくなる。今まで話では聞いていたことが実感となる。夕方4時過ぎるになると森林帯は一気に冷えマイナス10度前後近くになる。

テントの中はヌクヌクと暖かい。食事前にホットドリンクをまず初めに飲むように指示する。以外に雪山は水分が不足しているので脱水になる事を説明する。

身体が温まると夕飯の炊事が始まり、担当のMの指示で皆が料理の加工に入る。

テントの中での時間潰しに良い。時間はまだ夕方5時前。今回はアルコール類は個人での持参なので好き好きに出し、落ち着いてきたので明日の登頂を祈って乾杯となる。親交が深まり、6時から夕食タイムとなる。

今回の食当メニューはMにすべてお願いして、快く引き受けてくれた事に感謝する。山でホウトウ鍋を初めて味覚した。皆、納得。宴が終わり消灯を8時とし、1時間以上の時間があり、親交がピークを迎える。

会へ入る迄の過程や、今後の会の山行の考え方、そして年間予定の5月・8月・10月の大きな泊り掛けの山行は目標になる山であり、山岳会の入った意義ある山になる事を説明する。個人では安心・安全になかなか行けない山が指導者や先輩たちと行くことで別世界になる事で会話が進む。

それとは別に、個々の今までの山に対する考えを聞いて、それもまた大事にするように話す。消灯になり狭いながら静かに眠りにつく。

テントの端は結露でシュラフが濡れ、時折冷たさで目が覚める。4時に起床して、バーナーに火が点けられ再び暖かさが戻る。朝食の準備が始まり落ち着く。

ぼんやり月が見られる。予定した通り午前中にベースキャンプに戻れる様6時に出発の指示をする。雪山はアイゼンを装着したり防寒具を着たりするので時間を要する。

朝食後6時15分に出発する。ヘッドランプを点けて森林帯を進む。やはり正月の八ヶ岳は寒い。手袋を2重にしても手が凍える。30分で薄明るくなりライトを消して登行をする。1時間30分経過して森林限界に飛び出し風が猛烈に強くなってくる。

普通の冬山の姿である。横岳大同心・小同心・赤岳が曇り空の中で見えている。

諏訪は曇っているので時間の問題でガスが近づいて来ると判断。稜線に出て風の勢いが増してくる。手が凍傷になるかと思うぐらいに冷たい。本格的冬山初めての3人には相当つらい環境になっていると感じた。

誰もが経験をする厳冬期の登竜門である。この経験が今後の冬山で驚くことが無くなる。八ヶ岳の寒さを感じれば北アルプスの寒さは驚かない。山頂まで20分ぐらいの地点で岩場帯に入り、3点支持で乗り越える。2時間30分弱で硫黄岳に到着。

ガスと風で長居は出来ない。登頂の写真を撮り直ぐに下山。1時間20分でベースキャンプに到着。テント撤収をして美濃戸口に向かう。風は増々強くなり、1時間遅く出発が遅かったら登頂は難しかった。

アイゼンを着けて駐車場まで歩いたため、赤岳鉱泉から2時間半で到着。時折雪が舞い降りる中、凍傷気味の指を温めたく、鹿の湯の温泉に向かう。

冬山の温泉は実に気持ちが良い。帰りの中央高速は平日の為、空いていおり新宿に6時前に到着した。雪山テント泊初めての3人はどのように感じたか?

5月の五竜岳に登る為には良い布石が出来た事と思う。

この後2月には北八ヶ岳天狗岳テント泊合宿がある。3月に唐松岳、4月に谷川岳西黒尾根・燕岳等スケールの大きい雪山が目白押してある。

簡単には登れる山では無い。それなりの指導者のもとでスキルアップをしながら望めば天気が良い時の雪山は期待を裏切らない。しかしながら、厳しい寒さもあるので安易には行動出来ない。そんな経験をした硫黄岳合宿であった。

 

記録 Y・F



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