甲斐駒ヶ岳 (黒戸尾根)

2021年7月24日(土)~25日(日)

参加者 6人

行動記録

7月23日 集合時小雨後曇り

新宿22:00→中央道須玉経由→0:10道の駅白州仮眠▲

7月24日 曇り

道の駅4:004:20尾白川渓谷駐車場5:307:15刀利天狗10:3012:30七丈小屋宿泊

7月25日 晴れ時々曇り

七丈小屋3:204:20八合目御来迎場→5:40甲斐駒ヶ岳→7:20七条小屋7:5012:40尾白渓谷駐車場→13:10尾白温泉15:00→新宿駅18:15

7/23 集合時間22:00、何粒か雨が落ちてきた頃に新宿駅を予定通り出発。「道の駅はくしゅう」までは片道150㌔程。0:10頃到着し仮眠をとる。熱帯夜のため寝苦しい。

7/24 朝3:30に起きると手早く出発準備を済ませて尾白渓谷駐車場へ向かう。20分ほどで到着。ハイシーズンだが思ったより駐車している車は少なかった。甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根ルート以外にも日向山登山、尾白渓谷で水遊びをする観光客とが併用するため駐車場が広めに作られているようだ。

早速、パッキングをしながら湯を沸かし朝飯を済ます。5:30に出発。キャンプ場の脇を通り甲斐駒ヶ岳神社の鳥居を潜る、社を右手に抜け尾白渓谷に架かる吊り橋を渡り登山口に入る。

高曇りなので視界はまずまず。今回のコースは谷川連峰の西黒尾根、北アルプス烏帽子岳のブナ立尾根に並び日本三大急登に挙げられる。始めは軽い斜度の林間であった。朝起きて直ぐの1ピッチ目は体が慣れていない、血管が収縮しており運動時の血流がうまく流れず特に低血圧の人には辛い。

ペースを落としてベタ足、フラットフィッティングを心がける。呼吸は長く深く吐き出す事で整える。パーティーの中で息づかいが荒くなるのが聞こえる、速度を落として全体のペースを作る。1ピッチ目終了、1時間歩き10分休憩を入れる。2ピッチ目からは一転し体も慣れて速度が上がった。

途中、背後からトレイルランナーが数組、それに山の斜面を猪が二匹駆け抜けていった。5ピッチ目までは淡々とした林間の登山道が続く。昔から修験者の修行場であると聞いたが至る所に祠や標柱が見られ剣が奉納されておりその気魄を今も感じる。

山小屋までの残り1ピッチ目から様相が変わり梯子と鎖場が延々と続く。梯子は登り易いが斜度は直角に近いため筋肉への負担が大きい、日本三大急登の所以はこの辺りだろうか?丁度6ピッチ7間登り続け12:30七丈小屋に到着。ザックを降ろし受付を済ませ冷たい流水で喉を潤す。

標高は2375mほぼ森林限界に近いがまだ2mを超える木が目立っている。だが、流石に湧き水は無く流水はポンプで引き揚げているようだ。小屋で受付を済ませ1人9500円を支払う。

予定には無かったが朝食を弁当に代えるよう頼むと快く調整して貰えた。小屋番の方はとても感じが良い。宿泊は第二七丈小屋、部屋は二段になっており一室ずつ板塀で区画されている。

1人あたりのスペースは1畳程はあり申し分が無い。荷を解き明日の登頂時には不要なものを小屋に置いて行くためそのための準備を済ますと13:30から16:00頃までお茶会を催す。

カップ麺の者もいれば早めの飲酒を始める者もいる。缶ビールが美味い、山談議は尽きない。気が付けば夕飯の17:00。おかわり仕放題のカレー、ソーセージ、コロッケに少しの野菜が出たがどれも美味い。

ふとM.Uを見ると食が進んでいないようで高山病を心配する。登山中も行動食を摂っているのを余り見かけなかった。小屋番の方から水を多めに摂るようにとのアドバイスを貰い早めに休む事にした。終日の曇りであった。

7/25 朝2:30起床、星も月も見えず薄く霧も掛かっており周囲は完全な暗黒に飲まれている中、湯を沸かし朝飯を済ます。M.Uは少し回復したようだ。昨日貰った弁当はお稲荷3つ、ウィンナー、玉子焼き。

手早く準備を済ますと3:20分に登頂と八合目からの御来光を目指し出発。闇の中、ヘッドランプの性能が良く分かる。Hの2000円程の代物では夜間の霧の中、3mが限界であった。コースアウトしない様に慎重に進む、鎖場が数カ所、問題無く進むが周囲が暗いと神経を使う。

1ピッチ進んだ辺りで地図を見て失敗に気がつく。なんと八合目を通過していた。パーティーに謝罪するも引き返すわけにも行かずそのまま進む。

小まめな地図確認は必要である・・摩利支天の脇を抜け標高2600m辺りから森林限界を超えて岩場となる。進んでいると俄かに歓声が上がる。地平線をなぞる一条の光に息を呑む。

それは淀んでいるかと思えば間も無く真円の姿を顕にし全ての景色に形を与え遠くに望む峰も淡いオレンジに色付かせた。足元には雲海が流れ南東には富士山も現れる。

目の前には小さな峰があり頂きに2本の剣が奉られている。全ての労力を忘れる。夫々に写真に収めまた歩みを続ける。甲斐駒ヶ岳は花崗岩が特徴的だ。白くそれでいて角の取れた大小の花崗岩がハイマツの間に無作為に散在する様は美しい。

そんな雄大な景色に気を取られている間に登頂である。歩行時間はほぼコースタイム通り登山口から延べ9間20分。ここからの眺望も素晴らしい、富士山を背景に鳳凰三山、目の前には標高第二位の北岳の堂々たる雄姿と南アルプスの女王、仙丈ヶ岳が臨める。

20分ほど休憩を入れ下山を開始した。七丈小屋までは1.5時間、7:20に到着。30分ほど休憩を取り改めてパッキングを済ますと7:50下山開始。延々と降り続ける。昨日の夕飯時に山小屋の方が「黒戸尾根の核心は降りにあり」と言っていたのを思い出す。

延々と続く降りは脚への負担が大きい。途中で鹿に遭遇する。まだ大きくは無いその鹿は10mほどの位置まで来ても逃げない。鹿の脇を抜けて更に進み延々と降り続けやっと尾白渓谷に抜ける。

それまでの荒々しくも尊厳に満ちた雰囲気とは打って変わり、清流を楽しむ人々の休日の風景に変わる。12:40尾白渓谷駐車場に着。朝が早かったので9間20分の山行だ。装備を解き温泉へ向かう。

13:10尾白温泉に着。豊臣秀吉が愛した日本三大名湯「有馬温泉」型の濃い天然温泉が特徴的な土色のお湯は口に入ると塩っぽい。名湯の後、食事を摂り帰路につく。途中の中央道で渋滞に遭い新宿駅に18:15到着。

記録 S・ H

 



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