前穂高北尾根登攀

2021年7月31日(土曜日)~8月2日(月曜日)

参加者4名

行動記録

7月30日(金) 晴れ

新宿22:30→中央道→松本インター→沢渡2:00仮眠

7月31日(土) 晴れ

沢渡5:30→6:10上高地6:30→横尾9:20→12;30涸沢ヒュッテ▲

8月1日(日)晴れのち雷雨

▲起床3:50→5・6コル5:50→3峰取付9:00→13:15前穂高岳14:10→16:50岳沢小屋17:10→19:10上高地→沢渡経由→20:30島々ゲストハウス▲

8月2日(月)晴れ

▲島々ゲストハウス7:00→松本インター経由→11:10新宿

7/30

関西から来たSと合流し、新宿を定刻に出発。深夜2時過ぎに沢渡に到着し車の中で仮眠を取る。

7/31

5時に起きて荷物を整理し5時30分にタクシーに乗り上高地に到着。朝霧の中に西穂高の山並みが浮いている。朝食を摂り6時30分涸沢を目指す。明神を通るころには晴れて来る。

今回は小屋泊まりなので荷物はさほど重くはない。上高地街道を3時間弱で通過し横尾に到着する。穂高の山の方がガスっており、雲行きが安定していない。横尾から涸沢に向かうと、時折にわか雨に降られる。

しかし青空も見られる等、天候が目まぐるしく変わる。3時間で涸沢に到着する。

涸沢ヒュッテに宿泊手続きをし、荷物を置いてテラスで懇親会と間食の麺類を摂る。14時過ぎになると晴れ間が多くなり、前穂高から奥穂高・北穂高の山並みが見え始める。

1時間ほど5・6コル迄の偵察をする。帰りに長野警察指導センターで北尾根のルート状況の確認を取る。4峰が悪いので上部の壁に着いたら涸沢が巻かないようにし、奥又白側を巻いて直ぐにクラックを目指すように説明を受ける。16時過ぎに戻り夕食迄横になる。

夕食後に明日のロープワークの確認をしプルージックとアッセンダーの使用方法を説明する。1時間ほどのレクチャーをして眠りに入る。

8/1

朝3時過ぎに起きてお湯を沸かし麺類と朝食の弁当を摂る。

3時50分にヘッドランプを点けてヒュッテの裏側から雪渓沿いに入る。軽アイゼンを装着する。20分程でアイゼンをはずし、左側のガラ場トレースを登る。5・6のコルが判る地点から右手に雪渓を見ながら急斜面を登る。高山植物の宝庫である。緊張感が癒される場所である。

天気は快晴に近い。奥穂高がモルゲンロートで焼け始めると一斉にカメラの視線が穂高に向かう。北穂高岳も赤く焼け始める。最高のコンディションとなる。

先行パーテイは4組。我々はラスト。前日の偵察時に挨拶し3時過ぎにテント場を出ると聞いていたので先行は3時過ぎにスタートしている。

1時間20分程でコルに到着する。ハーネスを付けて水分と行動食を摂り登攀への気持ちに切り替える。5峰への登りに入る。ハイ松と岩場のミックスでロープ無しで30分程で通過。

次の4峰が威圧的に聳えたつ。何処を見てもザレておりモロそう。此処がルートミスをする場所である。先頭を歩くSにルートを案内しトラバースをしてから直ぐにルンゼを目指すように指示を出す。

ザレており足場が崩れて危険極まり無い。全員に落ち着いて落石をしないように岩押さえながら登るように声を張り上げる。やはり核心部かも知れない。緊張感を30分続けて、ザレ場を通過し、ガラ場帯に入り4峰頭に到着。ガスが通り視界が悪い。

ルートが見つからないと先頭から声が。3峰を登攀している先行パーティの声が聞こえる。本来なら4峰の頭を越えで行けるが判らないとの事で頭の左側を下降し巻いて行くように指示を出す。以前に来たときガイドが使用していたルートである。

50㍍位下降したら左に巻くと3・4のコルに到着。先行パーテイのラストが登ろうとしていた。此処でロープを出し登攀の準備に入る。リードはS、2番がアッセンダーでI、3番がプルージックでM、ビレーヤーFの順番で登攀を開始する。

1ピッチは30㍍で固定ロープをセットする。無線が通じたのでコミュニケーションは最高。2番はアッセンダーなので順調に登り、3番もプルージックで順調に登る。

3峰の核心部には時間が要すると考えていたが女性陣2人が怖がらずホットした。リードのSから固定ロープ解除の無線が入り、ラストのビレー体制に入ったとの連絡でFの登攀開始。

久しぶりの3000㍍の登攀に気持ちが高鳴る。天気は良いし、風は無いし、岩は乾いているし、後ろに順番待ちのパーテイはいない。最高アルパイン登攀日和である。

山頂に15時迄に着けば明るい内に岳沢小屋に着く。連日の雷雨が心配と。1ピッチは残置ハーケン・ボルトがルート上に多数あり、古典ルートの所以である。

クライミングシューズなので思い切り小さなスタンスに立てる。2ピッチ・目に入りチムニーのチョックストーンに入っていく。チョックストーンを乗り越え、その先の大きなチョクストーンを潜りビレー点に着く。岩での支点構築となる。

4人が揃い、3ピッチ目に入る。登り口が手がかり、足がかかりが無く考える。壁では無いので思い切りで越え、直ぐルンゼを少ないホールドを頼りに抜け、20㍍で切る。

4ピッチ目は真上の被った岩場を登らず、小さな先鋒岩の右側をトラバースしていく。30㍍程、涸沢側を巻いて切る。ロープ使用は此処まで。此処からはフリーでガラ場を3点支持で抜けて行く。

ロープを張っていないのでホールドは確実にするよう指示する。落ちたら涸沢の谷底へ。フリーで50㍍登攀すると、3峰懸垂下降地点に到着。懸垂をすんなり終え、最後の2峰と1峰へのアプローチはトレースがしっかりある。山頂の標識を確認したときは、無事に全員登頂出来た事の安堵感で感無量であった。

午後1時15分山頂に到着した。雨も降られず、涸沢ヒュッテを出てから9時間の緊張の持続行動にパーテイのメンバーに感謝したい気持ちで緊張感が解けた。

遠くで雷鳴が聞こえ始めたので水分補給し登攀具を片付け、靴を履き替え重太郎新道を下山する。途中、ガスの中で直ぐ近くに落雷があり、怖くて座り込んでしまう。早く森林帯に入ろうと急ぐが岩場での事故が多発している場所。

その内、雨が降り出し、時折遠くに落雷がある。16時50分に岳沢小屋に到着。上高地のタクシー会社に電話をして19時30分頃に上高地に着くので

待つようにお願いする。水分を補給し17時10分、雨の中を上高地に向かって下山開始。途中ヘッドランプ点けてノーストップ2時間で上高地に到着。直ぐに待っていたタクシーに乗車。

ゲートが20時に閉められるのでタクシーも急いでいた。タクシーの中から宿の予約をして2部屋取れ、島々の素泊まり宿に20時過ぎに到着する。コンビニで夕食を購入し、冷え切った濡れたままの身体を癒すため風呂に入り、21時から夕食と懇親会を開き、無事に成功した前穂高北尾根の充実に喜びを感じていた。

ルートミスも無く、怪我も無く、慌てずに確実な技術を展開した結果を喜び、22時就寝に入る。

8/2

島々の宿を7時に出発し途中で朝食を摂り、11時過ぎに新宿に着き解散する。

記録 Y・F

 



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