秋の赤岳主稜登攀
2021年9月23日(祝)
参加者 4人
行動記録
9月22日 曇り
新宿21:00→中央道小淵沢経由→23:40道の駅小淵沢仮眠▲
9月23日 晴れ
道の駅▲3:50→4:30美濃戸口4:50→7:10行者小屋7:30→8:20文三郎トラバース地点8:50→9:50チョックストーン取付→13:50赤岳山頂14:10→15:10行者小屋15:20→17:00美濃戸口17:10→17:45鹿の湯経由→小淵沢インター経由→新宿21:00
9/22
新宿を21:00定刻に出発し深夜23時40分に道の駅小淵沢に到着仮眠する。
9/23
美濃戸駐車場を出来る限り早く出発する為に道の駅を3:45に出る。美濃戸迄のラフな林道で車を傷めないか毎度気になるアプローチである。午前4:30分に到着し朝食を摂り直ぐに出発する。
寒冷前線が通過し天気は良い。行者小屋に2時間強で到着。久しぶりに真っ青な空を行者小屋から見晴らす。阿弥陀の北稜がすっきり見える。これから登攀する赤岳の全容も。
小休止後に取り付きである文三郎へのアプローチに入る。1時間で赤岳主稜の1ピッチ目のチョックストーンが見える場所に。此処でハーネスやロープを出す。2人連れの若い先行パーティがいる。
コンテで取り付き迄のトラバースに向かっている。当方は安全の為に、ロープで固定する方法を取る。
トラバースルートは60m。ハイ松にビレーヤ―がビレー点を取る。リードはHに。ザレ場で足元やホールドが不安定。神経を使う。途中ボルトがあったのでランニングを取る。
チョックストーンの主稜取り付きに到着。先行パーティは本来のルートであるチョックストーンの下を潜るか、チョックストーンを乗り越えるルートを取らずに、右壁を登っている。
落石を度々起こしている。本来のルートでは無い為、浮石が多く落石が多い。極めて危険。其のうち大きな声で「落」と叫び声が。頭位の大きな石がHに向かって落ちて来る。
大きな石に誘発されて細かい石もバラバラとHに落ちて来る。10mぐらいの落差の間に頭大の大きな石はHの横を通過。細かい石がヘルメットやザックに当たる。心配はなさそうである。無線でダメージは無いと。2番M、3番Fの順番でアッセンダーで通過、ホールド無く、微妙なバランスで通過する。ラストのKをトラバースさせる為に、Hが固定からムンターヒッチに切り替えをしてビレーに。チョックストーンに集まる。
此処にはボルトが2本入っており、しっかりとしたビレー点が構築できる。1ピッチ目はKがリードでスタート。チョックストーンの下を潜ればガバホールドにしっかりしたスタンスがあり3級程度。7m登り右の方の壁を登るとビレー点かある。
1ピッチ目30mで終了。2ピッチ目は吊るべでHがリード。左側のリッジに回り込むと快適。細かいホールド・スタンスを拾いリッジを登って行くと40m一杯でビレー点が。1ピッチ迄は陽が当たらず、雨具を着こんでいても待っている間に冷え込んでしまう。
2ピッチ目に入るとオープンになり太陽の陽が暖かい。それでも強風は吹いている。3ピッチ目リッジ通しにスタカットでビレーをしながら登る。トラバースのガレ場の悪さを通過した時の怖さを乗り越えているので落ち着いている。
リッジは岩も少し安定している。4ピッチ目のリッジはMがリード。ザレ場と岩のリッジミックス。バランスよくこなしていく。多少クライミングのペースも慣れて来たのか早くなってきた。
高度感が出て来る場所である。正面に阿弥陀の北稜の基部が見え、同高度まで上がってきた。右手下には行者小屋が小さく見える。天気が良い時のクライミングは景色が堪能できる。リードは緊張感の持続。
今回は出来る限り吊るべ式にして、一度Mにリードをさせて一人に負担を掛けないようにした。5ピッチ目の中間岩稜に到着。左右の大きな岩の間を登るよう指示。抜けると上部岸壁が見える。
5ピッチ目は中間岩稜を抜け、草付とザレ場のミックスを抜ける。上部岸壁に長い捨て縄がぶら下がっている右側をトラバースして右上していく。ホールドスタンスのしっかりした岩場を攀じるとボルトがあり、ビレー点に。上部を見上げると山頂に登山者が見える。
6ピッチ目はホールドスタンスがしっかりした岩を直上し斜め上にあるボルト目がけて攀じる。ランニングにボルトを使用し更にザレた所を登りハイ松でビレー点を取る。傾斜はだいぶ落ちて終了点の近い事を示す。全員揃って、左上を見ると一般登山者が歩いている。
様子を見るとトレースかある。7ピッチ目はロープなしで登高し50mで一般登山道に入る。登攀終了。5分で山頂に到着する。5時間の登攀時間。安全の為に全ピッチロープ張り、無事登攀を終えた。軽く食事を摂り、文三郎尾根を1時間で下り、更に美濃戸迄2時間弱で下る。ヘッドランプを出さずに済んだ。
帰りに鹿の湯に寄り汗を流して、渋滞も無く夜9時に新宿到着した。
3人とも安定したバランスでリード・ビレー・アッセンダー(プルージック)屈指して技術を上げて行った。ルートミスをしなかったのも良かった。
記録Y・F